長年この仕事をしていますが、先日、久しぶりに「どうしたものか」という場面に出会いました。
それは、お客様が耳にワイヤレスイヤホンをしたまま、スマホでアニメを見ているという状態で施術をすることになったからです。
うつ伏せや仰向けになっていただく中、頭の中でどうアプローチしようか、考えました。
① そのままの状態で、できる限りのことをする。
② スマホを一度置いていただくようにお願いする。
③ 施術にどうしても支障が出るときだけ、置いていただく。
私が出した答えは「① そのままできることをする」でした。
これまではありがたいことに、お客様の「こうしてほしい」というご要望と、私が「こうして差し上げたい」という想いが、いつも自然に一致していたのだなと改めて思い知らされたのです。
今回は、お客様がその時間に望むものと、私がプロとして提供したいものの間に、少しだけズレが生じていました。でも、そこで②や③を選択することは、「私の意図に従ってほしい」というこちらの都合を押し付けることになってしまうのでは…。
だからこそ、私からは何も言わずに、そのまま終始することに決めました。
基本的には、お客様のための「てもみじ」ですから、お一人おひとりの過ごし方の波に、いつでも寄り添っていたいのです。
「今回は、お体をほぐすプロとして、うまく噛み合わなかったなぁ……」 そんな風に少し反省することもある、ほろ苦い回でした。
それでも、サロンでの過ごし方は十人十色でいいと思っています。
静かに眠りたい方、お喋りを楽しみたい方、そして時には自分の世界に没頭したい方。
皆のサードプレイスをこれからも目指します。
